
BeasTrace(ビーストレース)は、神奈川県厚木市を中心に
<みず・もり市民事業助成金>の助成を受け、野生動物の調査・保全活動を行っているボランティア団体です。
現在行っている調査活動は、
哺乳類や鳥類など野生動物の残すフンや足跡などの痕跡やセンサーカメラを使ってその地に生息する動物種や行動を把握する
①『生態調査』
植物や水質などの野生動物の生息地を知り失われた自然は整備し再生させる
②『環境調査・保全』
の調査の大きく分けて2つです。

②『環境調査・保全』の活動の一つとして、大型巣箱の設置を行っています。調査地の里山には、以前は樹洞(木にあいた穴・うろ)があるような大木がありムササビやフクロウなどの野生動物が利用していました。しかしヒトの手が入らなくなり、里山の環境が悪化。樹洞があるような大木はなくなりムササビをはじめとした樹洞を利用する野生動物が姿を消しました。
そこでBeasTraceではその里山の環境調査を実施。その後樹洞の代わりとなる巣箱を設置したところ、再びムササビが観察されるようになっただけでなく、定住するようになりました。
また、調査地の標高では生息していないとされていた国の天然記念物ヤマネの姿をセンサーカメラにて確認。神奈川県の博物館の学芸員指導のもと、巣箱による生息調査も実施しています。
そんなBeasTraceはボランティア団体です。だからこそ、自分のやりたいときに、自分の興味がある分野の調査ができる。
また専門団体ではないからこそ気軽に参加できるのが BeasTrace です。
しかし先ほども記載にましたが、博物館の学芸員やバンダーなど専門家とも連携しながら調査研究を進めています。
そして日々の調査で得たデータは私たちだけで共有するのではなく、今後も人間と多種多様な生物が共存していくための基礎資料とするため、誰でも参加できる講習会や観察会の実施、報告会への参加も積極的に行っています。

さらには環境保全の一環として、国で定められた狩猟期間にイノシシやシカの『捕獲』を行なっています。 有害駆除で捕獲された個体はただ埋められてしまうことがほとんどです…
しかし BeasTrace では、その肉は私たちヒトがいただき、骨や内臓はその地に住む野生動物へ与え、残った皮は加工し、命を無駄なく利用しています。
主な活動
- フィールド
- 痕跡調査(足跡やフン、ケモノ道、石膏取り等)
- カメラセンサス調査
- 水質調査
- 直接観察調査(ムササビ、爬虫類、両生類等)
- 遠征観察会
- 巣箱調査(樹洞利用動物・天然記念物ヤマネ)
- 室内
- カメラセンサスデータ解析
- 講習会の開催
- 学会、報告会への参加
主な活動場所
- 神奈川県立自然環境保全センター
- 七沢 順礼峠
- ゴルフ場
- 大雄山